【ブランクのある看護師】復帰を成功させるコツとおすすめの職場

働き方

結婚・出産・子育てを機に一度仕事から離れる看護師は多いです。
実際、退職理由ランキングはライフステージの変化が4割を占めています。

順位退職理由
1位22.1出産・育児のため
2位17.7結婚のため
3位15.1他施設への興味
厚生労働省 看護職員就業状況等実態調査結果

「子育てに慣れてきたので、仕事を再開したい」
「子どもが大きくなったので、また働きたい」
ブランクを経て、看護師として復職する選択をする人はたくさんいます。

ブランクがあると、復帰することがすごく不安です。
知識も忘れているし、技術の衰えもあるし。
本当に看護師として働けるのか自信がないです。

こちらの記事を読むと、看護師として復職するための支援制度が分かり、知識・技術の復習に活用できます。
また、ブランクがある看護師におすすめの職場も紹介します。
復職するための準備が分かり、次の1歩が踏み出しやすくなります。

\復職の準備とは/

□全国のナースセンターの復職支援の研修を知る
□ブランクがあっても働きやすい職場を知る
□何か1つを行動に移してみる!
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ナースセンターの復職支援

全国に看護協会が運営するナースセンターがあります。
ナースセンターは、看護師をサポートするために様々な事業を行っています。
その中の1つに、ブランクが心配な方への再就職支援研修があります。
離職期間が長いなどの理由で、復職への不安がある看護師のために研修を行なっています。
どのような研修があるかを紹介します。

技術研修

採血や点滴、吸引などの基礎技術をもう1度勉強したいです。
ブランクがあって出来るか不安です。

看護技術の復習、演習をすることで、復職への不安を軽減できると思います。
採血、点滴管理、吸引などの基礎技術は病院では必須になります。

看護協会が行う技術研修の一例です。

□採血
□点滴管理(留置針の穿刺・固定の演習)
□経管栄養
□吸引
□スキンケア(褥瘡・ストーマ)
□体位変換・ポジショニング
□車椅子の移乗
□口腔ケア

テーマ別研修

各都道府県看護協会が様々なテーマやコースを設定しています。
復職に向け、最新の知識や現場で役立つ技術を身につけることができます。

看護協会が行うテーマ別研修の一例です。

□訪問看護について
□急変時の対応
□認知症看護
□看護倫理
□復帰したいけど、子どもを預けてまで?と悩む方へ

 

復職希望の職場に応じて、コースに別れて研修を受けることができる県もありました。

□医療施設コース
□介護・福祉コース
□訪問看護コース
□学校・保育園・幼稚園コース

病院・施設での実習

病院や施設、訪問看護ステーションで、実習をすることができます。
実際に訪問することで、現場の空気を思い出したり、「看護師に戻りたい!」という気持ちを確認することができます。
県によっては、研修中の一時保育利用の相談が可能です。

交流会

現場を離れていた看護師同士の交流を目的としたナースカフェを行なっている県もあります。
ナースを続けながら子育てをしてきた先輩や、子育て真っ最中の仲間と交流できます。
先輩たちの体験談を聞きながら、不安や悩みを語り合ったりします。現場復帰への様々な悩みや疑問も相談することができます。

参加者の感想

ブランクがあり不安が強かったですが、温かく迎えてもらいました。
今は自信がないですが、在宅の現場で働きたいと思いました。

働き始めてからの生活リズムのイメージや、子どもの反応を見ることができました。
基礎技術も学び直し、復職への自信が少しつきました。

復職支援のまとめ

各都道府県の看護協会が、復職への不安を軽減し、「働きたい!」を応援する研修を準備しています。
無料で受講でき、知識と技術の復習ができます。
看護技術に不安があり、復職への1歩がでない方は、ぜひ復職支援研修を活用してください。働くことへの自信が戻るきっかけになると思います。

各都道府県の看護協会によって、復職支援の内容は異なっています。
自分が住んでいる県の看護協会のホームページを確認してください。
以下のナースセンターのリンクから、各都道府県看護協会へとべます。

ナースセンター

\看護師を続けるメリットを紹介/

ブランクがある看護師におすすめの職場【5選】

クリニック

\おすすめポイント/
□難しい医療行為が少なく、技術面に不安があっても復帰しやすい
□入院病床がないので、夜勤なし
□予約制のクリニックが増え、定時で終わる
□休みが固定されているので(毎週水・日など)、予定が組みやすい
□日祝・GW・お盆・年末年始がお休み

病院と違い、専門性の高い医療行為は少ないので、復帰しやすいです。
家族との時間を作りやすい職場であり、ワークライフバランスを大切にしたい方におすすめです。

\確認ポイント/
□スタッフが少ない中で、ブランクがある看護師のフォロー体制があるか
□子どもの発熱時など、急な休みに対応可能なスタッフ数がいるか
□スタッフが少ない上、固定されているので、人間関係は良いか
□大きい病院に比べ、福利厚生が不安
 通勤手当、退職金、育休はどれくらい取れるかなど差が大きい

「ブランク可」「ブランク歓迎」とのせている職場もあります。
このような求人は、ブランクがあることを理解し、フォロー体制がしっかりしていたり、過去にもブランクがある人を受け入れた場合もあります。ブランクがある看護師への対応が手厚い可能性があります。

慢性期病院

\おすすめポイント/
□比較的ゆっくりとしたペースで働ける
□状態が落ち着いた人が多いため、激務になりにくい
□日々の業務がルーチン化しており、定時に終わる

急性期病院は、専門性の高い医療行為や迅速な判断が求められます。
命に関わる現場であり、常に緊張感やピリピリした雰囲気があります。
業務が多忙であると、ゆっくり指導してもらう時間も取りにくい時があります。
比較すると、慢性期病院は状態が落ち着いた人が多く、ゆとりを持ってケアができるため、技術や知識を確認しながら働けます。

\確認ポイント/
□入院病床があるため、勤務体制や夜勤回数は自分に合っているか
□ブランクがある看護師のサポート体制はしっかりしているか

「ブランク可」「ブランク歓迎」とのせている職場もあります。
このような求人は、ブランクがあることを理解し、フォロー体制がしっかりしていたり、過去にもブランクがある人を受け入れた場合もあります。ブランクがある看護師への対応が手厚い可能性があります。

健診センター

健診センターは、たくさんの受診者さんの問診、採血、測定、検査、保健指導を行います。
採血は必須の技術と言えます。
不安がある方は、上記の【ナースセンターの復職支援】を活用し、採血手技を復習することもできます。

\おすすめポイント/
□専門的な医療行為がない
□夜勤なし
□土日祝、GW、お盆、年末年始が休み
□検査人数が決まっているので、残業なし
□健康な人と関わるので、精神的ストレスが少ない

カレンダー通りの勤務で、残業もないため、ワークライフバランスを大切にできる職場です。

\確認ポイント/
□測定と検査をこなす業務が多く、今後のキャリアアップにつながりにくい
□スタッフ数が少ないので、急な休みに対応してもらえるか
□採血スキルは必須
□プライベートが確保しやすいため、希少求人、かつ人気求人なので募集が少ない

デイサービス・デイケア

デイサービスとは、「通所介護」です。
利用者ができるだけ自立した生活が送れるように支援します。
身体機能向上の機能訓練や交流を通して認知症予防をします。
健康チェック、機能訓練、昼食、排泄・入浴介助、レクリエーションを行います

デイケアとは、「通所リハビリテーション」です。
施設でリハビリの支援をします。
デイサービスに比べると、医療やリハビリに特化していると言えます。
医師、看護師、リハビリ専門職が在籍してしています。
胃ろうや吸引などの医療ケアが必要な方も多く利用します。

\おすすめポイント/
□状態が落ち着いた人が多いので、病院のように専門性の高い医療行為が少ない
□バイタル測定や移乗介助など、基礎の看護知識・技術を活かせば働ける
□日勤のみ
□土日祝が休み
□急変がないため、定時終わり
□治療が目的ではないので、医療行為が少なく精神的ストレスが少ない
□急変、緊急入院がなく、病棟ほどの忙しさがない

食事、入浴、排泄などの生活援助は、介護士中心で実施します。
看護師はバイタル測定、全身状態確認後、入浴可能か判断、医師への報告の判断など健康管理をします。また、医師の指示のもと、インスリン注射、胃ろう管理、褥瘡処置、服薬管理を行います。

リハビリが目的なので、状態が落ち着いた人が多いです。
病棟と違い、緊急入院や急変がないので、精神的ストレスも少ないです。
予測できない残業がないのも嬉しいです。

\確認ポイント/
□看護スタッフの数が少ないのが、サポート体制はあるか
□看護スタッフの数が少ないので、急な休みに対応してもらえるか
□給与は高くはない(夜勤手当、残業手当もない)
□医療行為が少ないので、スキルアップは難しい
病棟と違い医療行為は少ないです。
心と時間に余裕を持って利用者さんと関わることができるので、焦りや不安が少ないです。

訪問看護ステーション

様々な疾患や障害の利用者さんがいます。
生活と結びついた看護が求められ、一人一人の利用者さんとしっかり向き合って関わることができます。より良い看護をしたいと言う思いや、キャリアアップを目指し学ぶ意欲がある方にはおすすめです。

\おすすめポイント/
□夜勤なし
□土日祝がお休み
□時短勤務やパートなど、働き方を選びやすい
□日勤のみでも給料が高い

カレンダー通りに働けるので、子育てと仕事を両立しやすいです。
子どもとの時間も作りやすいと言えます。
また、他の職場に比べ、フルタイム、パートともに夜勤なしでも給料が高めなのも魅力です。

高齢化社会に伴い、訪問看護ステーションは年々増加しています。
在宅医療が求められ、今後も需要が増え続ける職場です。

\確認ポイント/
□ブランクがある看護師へのサポート体制はしっかりしているか
□夜勤はないが、オンコール対応の有無、オンコールの回数
□基本的に1人で行動するので、子どもの発熱時など急な休みへの対応
□臨床経験3〜5年以上という条件がある職場もある
 1人で訪問するので、自分で判断できるアセスメント力を求められます

利用者さんの急変、緊急時に備えて24時間対応の訪問看護ステーションも増えています。

オンコールとは、緊急時の電話相談や呼び出しに対応することです。
オンコールの当番だと、いつ電話がなるかと気が休まりません。
オンコールの回数、どれくらいの頻度で電話が来るのか、緊急訪問の頻度はどれくらいかを確認してください。
結果的に電話がなくても、オンコール当番はストレスを感じます。

オンコールの手当ては、1回1000〜3000円程度です
緊急訪問をすると、時間外手当てが1時間2000〜5000円程度でます

一歩を踏み出すあなたへ

ブランクがある看護師におすすめの職場を紹介しました。
何を選択するかは自分次第です。自分の人生は自分で決められます。

ひとりひとり、優先事項も違うし、自分に合う職場、自分に合う働き方も違います。

看護師という仕事に、私は誇りを持っています。
ものすごく偉大なことはできませんが、「誰かの何かがほんの少しでも良くなる」ならば、十分やる価値のある仕事だと思っています。

復職に向けて情報収集でも、本を読むでも、研修でも、相談するでもいいです。
こちらの記事が、何か1つ行動に移す後押しになれば嬉しいです。
自分にとって最高の選択ができることを応援しています!

\理想の働き方を見つける参考に!/

    

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